アイト・ベン・ハッドゥについて
アイト・ベン・ハッドゥはアトラス山脈の麓にあり、ワルザザードとマラケシュを結ぶ街道にあります。
交易の中継地として栄えたこの地には、多くの集落、邸宅が築かれましたが、ハッドゥ一族が築いたのが、この「アイト・ベン・ハッドゥ」。
盗賊などから身を守るため集落を城塞化しており、以下の特徴があります。
- 外敵の侵入に備えて集落の入口は1箇所のみ
- 通路が入り組んでいる
- 外壁には銃や弓を構えるための小窓がある
1987年に以下の基準を満たしたとして世界遺産(文化遺産)に登録されています。
- 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例
- ある文化(または複数の文化)を代表する伝統的集落、あるいは陸上ないし海上利用の際立った例。もしくは特に不可逆的な変化の中で存続が危ぶまれている人と環境の関わりあいの際立った例
アイト・ベン・ハッドゥが舞台となっている映画
アイト・ベン・ハッドゥは多くの名作映画の舞台になっています。
まずは、最も有名と思われるのが、「グラディエーター(Gladiator)」。
囚われの身になった主人公が奴隷商人に連れてこられた場所がこのアイト・ベン・ハッドゥです。(劇中では、当然別の名前で登場しています)
その他、「ソドムとゴモラ(Sodom and Gomorrah)」、「アラビアのロレンス(Lawrence of Arabia)」という映画の舞台になっているそうです。
私の知らないタイトルですが、約50~60年前の映画みたいです。
アイト・ベン・ハッドゥ内でも以下のように紹介がありました。
メルズーガ砂漠ツアーでのアイト・ベン・ハッドゥ観光内容
アイト・ベン・ハッドゥの観光にあたり、専用のガイドが付きます。有名観光地のガイドなだけあって、彼は英語、フランス語、そして日本語まで話せました。(凄い!)
まあ、日本人1人(私)のために、日本語での解説があるはずもなく、英語、フランス語での解説が主でしたが。
観光は約2時間で、ガイドと一緒にアイト・ベン・ハッドゥの頂上まで行って帰ってくるという単純なもので、その途中で解説が入ったり、土産物屋に寄り(寄らされ)ました。
以下、簡単に写真で紹介します。
数々の映画の舞台になっているだけあって、その独特な景観には一見の価値ありです。
しかし、ここで困ったのが土産物屋での待ち時間。
ツアー参加者はスカーフ屋に連行されます。そこで、スカーフの織り方の説明やその実演見学があります。
これは多少なりとも興味を持って聞けるので、まあ良いです。
その後、当然、スカーフ販売という流れになりますよね。
これも、まあ良いです。(他国の海外ツアーで散々経験しているので慣れてたもんです)
購買意欲をそそられたツアー参加者はスカーフを物色し、そのつもりのない私のような旅行者はひたすら待ちます。
ですが、その待ち時間、何と30分!
これはさすがにツラかった。
ツアーという手前、勝手にどこかに行くこともできず、店の外でひたすら待ちですから・・・。
というか、土産物屋でトータル約1時間、観光の約半分を充てるのはどうかしてます。
(たまたま、今回のツアー参加者が買い物に多く時間を要していたのだとしても、これは主催者側がタイムコントロールをすべきです)
この後、昼食をとってガイドと別れることになるのですが、その際に1人20Dh(≒230円※)ずつ徴収されます。あまりにも自然に促されるので、あまり気にせず払ってしまいましたが、これがガイド料金なのか、チップなのかは未だに謎です。
※1Dh≒11.5円(2019年4月時点)
何というか、複雑な気持ちにさせてくれるアイト・ベン・ハッドゥ観光でした。